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多細胞生物、定説の15億年前にすでに出現か ガボンで新たな化石 [科学系よもやま話<生命の起源・進化>]

今日ご紹介するのは、英国の科学誌ネイチャー(Nature)で発表された『Ancient macrofossils unearthed in West Africa(リンク)』に関してのニュースです。

これまで、多細胞生物が発生したのは、カンブリア爆発と呼ばれる6億年前とされていました。それを遥かにさかのぼる21億年前とみられる西アフリカ・ガボンの丘陵地帯の地層から、多細胞生物の化石群が発見されたというのです。

多細胞生物群の化石として有名なのが、バージェス頁岩動物群。カナダのブリティッシュコロンビア州にある丘陵地帯のバージェス頁岩の中から発見された化石群です。これが、約5億500万年前のカンブリア紀中期とされています。
これより前の多細胞生物群としては、オーストラリアのアデレードの北方にあるエディアカラ丘陵から発見されたエディアカラ生物群。これは、約5億5000万年~6億年前の先カンブリア時代の化石です。

このように従来は、多細胞生物が発生したのは先カンブリア時代。その後、カンブリア爆発とよばれるように、一気に多様な生物が進化したと考えられていました。それが、21億年前に、既に多細胞生物が存在したと認められれば、一気にその定説が覆るわけで、かなりのインパクトがある論文と言えます。

この発表は、フランスのポワティエ大(University of Poitiers)の研究グループによるもので、新たに発見された化石の大きさは1~12センチで、端がギザギザで中央にこぶのような塊がある、クッキーのような外見をしているそうです。これまでに、既に250個を超えるの標本を発掘したんだとか。

今後の展開が気になるニュースですね。

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北海道大好き人間

トラックバック元の記事を読んできました。
地球の誕生から46億年と言われていますが、その3分の1も時代を遡ってしまうなんて凄いですね。
by 北海道大好き人間 (2010-07-02 00:44) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
6億年前に対して、1億2億ならともかく一気に15億年も遡ってしまうのですから、にわかには信じ難いですよね。
もし、これが事実なら世紀の大発見といっても過言ではないと思います。
by optimist (2010-07-02 22:18) 

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