おゆまる

昨日ご紹介した、藤沢市の子ども館で行われたワークショップ『スーパーボールを作ろう』で使ったのが、ヒノデワシ（株）製の『おゆまる』です。

ダイソーなどでも売っているそうで、既にご存知の人もいらっしゃるかもしれません（私は、今回初めて知ったのですが・・・）。
この商品、ポリエチレンに着色料、香料を加えているだけでその他の可塑剤等は入っていないそうです。塩化ビニルには可塑剤を添加して柔らかくする場合が多いですが、ポリエチレンの場合は、密度の違いや、共重合基の違いで、柔らかさや弾力を付加するのが一般的なんです。

因みに、ポリエチレンというのは、エチレンの重合体。エチレン単独でも、他に少量のモノマーを添加した共重合体でも、ポリエチレンと呼ばれます。良く、ポリエチとかＰＥと略されますね。
重合した時に、分岐のほとんどないものを高密度ポリエチレン、長鎖分岐や短鎖分岐が多い低密度ポリエチレンと呼ばれます。更には直鎖状低密度ポリエチレンなどがあり、製造時の条件の違いで、作り分けることができるんです。

一般には、高密度ポリエチレンだと、硬くなり、低密度ポリエチレンだと柔らかくなります。また、共重合させる官能基の違いでも特性が変わるんですよ。

『おゆまる』は、８０℃に加熱すると、手で捏ねられる程度まで軟化しますが、冷やすとその形で固まり、お風呂のお湯程度なら変形する事はありません。弾力もあるので、丸めて固めるとスーパーボールが簡単にできちゃいます。


モデラーの型取り用としての需要も多いようで、他にもクラフト素材として、ミニュチュア作成にも使われるようです。やや高温のお湯などで温める必要があるので、注意は必要ですが、暖めた樹脂は素手で触れても火傷する感じは無いので、お子様にも使えると思います。

私も、自宅用に買っちゃいました＾＾；

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タグ：おゆまる ポリエチレン

コメント 4

個人的にこういう素材とても興味深いです。こぉ、何かに使えそう感（笑）と言うか。素材からアイディアがわきそうです。
by t-usuda (2010-10-14 01:12) 

なるほど、家庭で簡単にスーパーボールが作れるのですね。
ポリエチレン1つにも、こんな化学的要素が関係しているのですね（人間が作ったものだから、当たり前か…^^）。
by 北海道大好き人間 (2010-10-14 15:00) 

t-usuda さん、こんばんは。
判る気がします。
あれもできるんじゃないか、こういう使い方もあるんじゃないかって想像しちゃいますよね。
by optimist (2010-10-19 21:37) 

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
高分子の分野も、工業的にも日本の技術力は素晴らしい物があります。官能基一つ、分子量の違いで特性に違いが出るので、なかなか面白いです。
by optimist (2010-10-19 21:49)