小型ソーラー電力セイル実証機(IKAROS)の定常運用終了 [科学系よもやま話<宇宙の話>]
こうのとり2号機は、昨日1月28日3時34分に、全てのボルトも固定され、国際宇宙ステーションとの結合に無事成功しました。おめでとうございます(って昨日もそんな出だしだったような・・・)。
さて、1月26日に開催された宇宙開発委員会で、IKAROSの定常運用終了が報告されました。
『小型ソーラー電力セイル実証機(IKAROS)の定常運用終了報告(pdfファイル)』
撮影:optimist 国立科学博物館 空宇宙博
既に、昨年中に予定されていた運用は終了しているので、その報告でしか無いとも言えますが、リンクしている資料は、非常に分かり易くまとめられ、IKAROSの目的や達成された成果について一目瞭然です。
更に、P10にも載っている、金星をフライバイする際に撮影されたIKAROSと金星のツーショット写真も感動的!
気分は、鎌倉の大仏(別に他の観光名所でも良いのですが・・・)とのツーショット写真。やはり、そこへ行ったからには、自分を入れて写真を撮りたいですよねって、違うか・・・。
報告書では、今後(2011年度中まで)の後期運用計画概要が示されています。
勿論、2012年3月末の後期運用終了時に、IKAROSが元気であれば、更に継続運用することになるでしょう。
後期運用の主ミッションに関するテーマは、以下の通りです。
(1)大型膜面の展開・展張
<継続1>展開運動および展張状態を評価し、膜面の機械的な劣化を評価する。
<新規1>膜面挙動・膜面形状の変化を積極的に引き出して展張状態の力学モデルを構築する。
(2)薄膜太陽電池による発電
<継続2>発電性能を評価し、薄膜太陽電池システムの劣化を評価する。
(3)ソーラーセイルによる加速実証
<継続3>膜面の加速性能を評価し、膜面の反射特性の劣化および光子加速の姿勢依存性を評価する。
<新規2>膜面形状変化から太陽光圧の反射率と面積の分離精度を向上させて膜面の光学パラメータモデルを構築する.
(4)ソーラーセイルによる航行技術の獲得
<新規3>IKAROSと地球の距離が大きくなることを利用して、光子加速下の軌道決定精度を評価する。
<新規4>軌道周期単位の長期的な誘導制御性を評価する。
また、オプション機器ミッションも継続されます。
(1)GAP:ガンマ線バースト偏光検出器・・・世界で初となるガンマ線バーストの偏光度を測定する。
(2)ALDN:大面積宇宙塵検出器・・・地球より太陽に近い領域での宇宙塵の分布を解明する。
(3)VLBI計測用マルチトーン送信器・・・ΔVLBI技術を用いて、IKAROSの軌道を正確に測定。将来ミッションでの高精度軌道決定に使用する。
一緒に打ち上げられたものの、金星軌道への投入が失敗に終った金星探査機『あかつき』の無念を晴らすべく、IKAROSには頑張って貰いましょう!(勿論、『あかつき』の巻き返しにも期待します)
さて、1月26日に開催された宇宙開発委員会で、IKAROSの定常運用終了が報告されました。
『小型ソーラー電力セイル実証機(IKAROS)の定常運用終了報告(pdfファイル)』
撮影:optimist 国立科学博物館 空宇宙博
既に、昨年中に予定されていた運用は終了しているので、その報告でしか無いとも言えますが、リンクしている資料は、非常に分かり易くまとめられ、IKAROSの目的や達成された成果について一目瞭然です。
更に、P10にも載っている、金星をフライバイする際に撮影されたIKAROSと金星のツーショット写真も感動的!
気分は、鎌倉の大仏(別に他の観光名所でも良いのですが・・・)とのツーショット写真。やはり、そこへ行ったからには、自分を入れて写真を撮りたいですよねって、違うか・・・。
報告書では、今後(2011年度中まで)の後期運用計画概要が示されています。
勿論、2012年3月末の後期運用終了時に、IKAROSが元気であれば、更に継続運用することになるでしょう。
後期運用の主ミッションに関するテーマは、以下の通りです。
(1)大型膜面の展開・展張
<継続1>展開運動および展張状態を評価し、膜面の機械的な劣化を評価する。
<新規1>膜面挙動・膜面形状の変化を積極的に引き出して展張状態の力学モデルを構築する。
(2)薄膜太陽電池による発電
<継続2>発電性能を評価し、薄膜太陽電池システムの劣化を評価する。
(3)ソーラーセイルによる加速実証
<継続3>膜面の加速性能を評価し、膜面の反射特性の劣化および光子加速の姿勢依存性を評価する。
<新規2>膜面形状変化から太陽光圧の反射率と面積の分離精度を向上させて膜面の光学パラメータモデルを構築する.
(4)ソーラーセイルによる航行技術の獲得
<新規3>IKAROSと地球の距離が大きくなることを利用して、光子加速下の軌道決定精度を評価する。
<新規4>軌道周期単位の長期的な誘導制御性を評価する。
また、オプション機器ミッションも継続されます。
(1)GAP:ガンマ線バースト偏光検出器・・・世界で初となるガンマ線バーストの偏光度を測定する。
(2)ALDN:大面積宇宙塵検出器・・・地球より太陽に近い領域での宇宙塵の分布を解明する。
(3)VLBI計測用マルチトーン送信器・・・ΔVLBI技術を用いて、IKAROSの軌道を正確に測定。将来ミッションでの高精度軌道決定に使用する。
一緒に打ち上げられたものの、金星軌道への投入が失敗に終った金星探査機『あかつき』の無念を晴らすべく、IKAROSには頑張って貰いましょう!(勿論、『あかつき』の巻き返しにも期待します)
【あかつき イカロス アオシマ プラモデル 予約】アオシマ スペースクラフトNo.03 あかつき イ... |
PDF見ましたが、確かに分かりやすくまとめられていますね。
ただ、ご存じかと思いますが、ギリシャ神話のイカロスは、太陽の熱で羽根を止めていたロウが溶けて海に墜落してしまうので、こういう命名がいいのか疑問が残ります。
by 北海道大好き人間 (2011-01-29 21:32)
IKAROS金星とのツーショット、自分撮りって、確かにそこに行ったって証明にもなりますし、インパクト大でした。
14メートル四方のキラキラした薄い膜が、今も宇宙を航行中。現実だとわかっているのに、まだどこか、夢のような感じがします。
by Haruka・N (2011-01-29 23:36)
北海道大好き人間 さん、こんばんは。
確かに羽折れ、打ち砕かれるイメージはね^^;
まあ、実際は無事定常運用が終了できたのですから、良かったですね。
by optimist (2011-01-30 00:03)
Haruka・N さん、こんばんは。
探査機のカメラって、自分が邪魔にならないように配置されているから、探査機事態が送られてくる写真に写ってる事って、そんなに無いですもんね~。
そういえば、影が映っている写真などにも興奮を覚えます。
by optimist (2011-01-30 00:05)