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理研、クローンマウスの出生率を10倍高める技術を開発 [科学系よもやま話<クローンの話>]

2011年11月8日、理化学研究所が、伝子改変なしにクローンマウスの出生率を10倍高める技術を開発したと発表しました。
遺伝子改変なしにクローンマウスの出生率を10倍高める技術を開発(pdfファイル)』

RNA干渉法と呼ばれる手法を利用して、塩基配列を変えることなく、体細胞クローンマウスの出生率を10倍以上改善する技術の開発に成功したそうです。

体細胞クローン技術を利用すれば、全く同じ遺伝情報を持つ「コピー」動物を無限に生産する事ができます。かし、体細胞クローン動物は、出生率が低いという問題がありました。移植した胚の数%しか産まれないのです。
ところが、この技術を使えば、クローン胚の発生能力が大きく改善し、通常の10倍(移植胚あたり12~20%)の効率でクローン産子を作ることに成功したそうです。加えて、通常のクローン産子で見られる遺伝子発現の乱れも大幅に改善されたのだとか。

RNA干渉法というのは、卵子や胚に直接siRNAを注入するという簡便な技術のため、幅広い動物の胚にそのまま応用できるそうです。
食肉の増産や絶滅危惧種の保存、生物製剤の生産、医療など、さまざまな分野で体細胞クローン技術の実用化が進む可能性がある技術という訳です。

クローン技術については、以前もこのブログでご紹介しています。サイドバーの『科学系よもやま話<クローンの話>』でご覧頂けますので、良かったら合わせてご覧いただければ幸いです。
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北海道大好き人間

この技術、間違っても人間には用いないで欲しいですね。いろいろな意味で怖いですから。

by 北海道大好き人間 (2011-11-18 14:32) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
人間へのクローン技術は倫理的な問題もあり、日本では行われていませんが、そのような規制を設けていない国や研究者は居るかもしれませんね。
by optimist (2011-11-21 23:27) 

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