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深海底は穴だらけ:大型の深海生物の巣穴構造を世界ではじめて解明 [科学系よもやま話]

相模湾の水深1000mを超す深海底で、深海底に生息する大型生物の巣穴構造が明らかになったというニュースをご紹介します。

調査を行ったのは、JAMSTEC(独立行政法人海洋研究開発機構)海洋・極限環境生物圏領域の渡部裕美研究員と野牧秀隆研究員、PARI(独立行政法人港湾空港技術研究所)沿岸環境研究領域の清家弘治客員研究員、国立大学法人横浜国立大学のジェンキンズ ロバート日本学術振興会特別研究員、および国立大学法人東京大学の佐藤圭研究生による研究グループだそうです。

詳しくは、PARIのプレスリリースをご覧ください。
深海底は穴だらけ:大型の深海生物の巣穴構造を世界ではじめて解明(リンク)』
また、巣穴型どりの様子を記録した動画もご覧になれます。


尚、この研究の成果はThe Royal Society(英国王立協会)の生物学専門誌Biology Letters電子版に掲載されたそうです。
Novel use of burrow casting as a research tool in deep-sea ecology(リンク)』

深海での巣穴の型取作業を担ったのは、JAMSTEC(海洋開発研究機構)の無人探査機ハイパードルフィン。その手法自体は干潟での巣穴の型取りに使われている、樹脂に硬化剤を混ぜて巣穴に流し込むという技術を応用したものだそうです。
特注の装置は、アナガッチンガー。まんまストレートすぎるネーミングですね。

いずれにしても、掘り出された樹脂による、二枚貝のスエヒロキヌタレガイや、その他の無脊椎動物の網目状に発達した巣穴構造をリンク先で見る事ができます。
深海底においても干潟同様、巣穴の存在が海底下の環境や生物に大きな影響を与えていることを示唆する貴重な資料ですね。


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北海道大好き人間

動画見ましたが、お見事です。
コメントも出ていましたが、これほどまでにうまくいくとは関係者も思っていなかったみたいですね。
ここからさらに深度を増して、世界一深いマリアナ海溝の底も探索して欲しいです。

by 北海道大好き人間 (2012-02-03 23:32) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
実際、やってみなけりゃ分からないから、本当に、思った以上に上手く行ったのでしょう。
これに限らず、他にもいろいろ試せそうですね。
by optimist (2012-02-10 22:47) 

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