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マルハナバチの巣を崩壊させるのは・・・? [科学系よもやま話]

イギリス王立協会の科学誌「Royal Society Open Science」に発表された、マルハナバチに関する研究論文がニュースになっていました。
Nest wax triggers worker reproduction in the bumblebee Bombus terrestris(pdfファイル)』
(Published 6 January 2016. DOI: 10.1098/rsos.150599 )

セイヨウオオマルハナバチは、多くの蜂がそうであるように、嬢王蜂を頂点としたコロニーを形成し、典型的なコロニーでは、女王バチ1匹と働きバチ150匹で構成されるまでに成長するそうです。
そしてコロニーは1年のライフサイクルで更新されるらしいのですが、コロニーが消滅するトリガーが巣を構成する蜜蝋の成分が変化することに起因すると言うのが、著者らの主張です。

成長したコロニーでは、ある時点から働き蜂ハチたちが、互いに攻撃し始めたり、卵を狙って、各部屋を引き裂いたりと、急激に崩壊するそうですが、それが蜜蝋の成分変化に原因があるというのです。
 
ハチの巣に含まれる蜜蝋の化学成分のわずかな変化が、攻撃性を爆発させる。ちょっと驚きの内容ですが、終末期のコロニーから採取した蜜蝋に、別のコロニーの蜂がさらされると生殖を行うための競争を開始し始めたそうです。
これは、未だ十分に繁殖力のある活動的な女王バチが巣の中に居ても同様なのだとか。

おそらくは、単一の嬢王蜂でコロニーが大きくなっていくと、そのうち生殖能力が低下して全滅・・・となるのを避けるために世代更新を促すメカニズムなのでしょうが、特定の物質に晒されると攻撃性を増す。
そんなトリガーが人間にもあるかも・・・なんて想像すると、ちょっと怖いですね^^
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北海道大好き人間

マルハナバチは、ハウス栽培には欠かせない存在なのですが、外敵以外にもその存在を脅かすことがあるのですね。

by 北海道大好き人間 (2016-01-20 13:04) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
世代交代のためのメカニズムなのでしょうが、面白いですよね。
by optimist (2016-01-25 22:39) 

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