SSブログ

人工イクラ風ゼリー実験ミニセット(個人向け) [既製品]

今日ご紹介するのは、各地の科学イベントでも大人気の人工イクラが作れちゃう実験キットです。

アルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムを用いた物で、個人向けに2000円以下で販売されています。
個々に試薬として購入しても良いと思いますが、個人で楽しむなら、セットになっている物の方が便利ですし、お勧めです。

なにより実験キットに含まれる素材は全て食品グレードらしいので、実際に食べてみる事ができるのが、嬉しいですね。
※アルギン酸ナトリウムを溶解した水溶液や、できたゼリーは、長時間室温で放置すると 腐敗する場合があります。作ったら直ぐ使うが基本ですよ!

もっと簡単に楽しみたいと言う方には、『クツワ かおりだまをつくろう』という500円程の商品もあります。

こちらは、精製水、アルギン酸ナトリウム、保存剤、食用香料、色素がブレンドされた「かおりだまのもと」と、塩化カルシウム、保存剤、水がブレンドされた「魔法の液」と小さなガラス瓶とコルク栓が入っています。
食用ではないのですが、その分既に各液が溶解された状態で入っているのと、香りを楽しめる点が良いですね。香りの種類別に沢山のラインナップが揃っています。
 
て、ではこのゼリーができる原理についても、ご紹介しておきますね。

アルギン酸ナトリウムは、ある種の海藻の成分でもあり、水に溶けると、ねばねばしたコロイド溶液になります。どのくらいねばねばするのかは、アルギン酸ナトリウムの分子量に因ります。アルギン酸は、ウロン酸分子が重合した高分子なのですが、長い鎖になるほど分子量が大きくなり、どろどろになると思えば良いと思います。
また、同じ分子量のアルギン酸ナトリウムなら、濃度が高いほど、どろどろです。
人口イクラ.jpg
長い鎖が水の中で、絡まりあいその動きを制限するために、どろどろになるんですね。で、この溶液にカルシウムが加わると、鎖同士がカルシウムが接着剤のように働き、固く結合する事で、ゼリーや寒天のように固まるのです。
但し、寒天やゼリーと異なり、加熱しても固いままという特徴があります。

この原理を用いて人口イクラだけでなく、人工フカヒレ、寒天への耐熱性付与剤、アイスクリームの安定剤、各種ソースの増粘剤など様々な食品に利用されているんです。

まあ、堅苦しい話はともかく、2つの液を混ぜるだけで、粒粒や麺状の固形物が得られるので、この実験は子ども達の心を捉える事間違いなしです。

※写真は昨年のサイエンスアゴラでの人工イクラ作りの様子です。
イクラ.JPG 
押し出す速度や押し出す径や形状によって、できる粒や麺の形状が変化しますし、カルシウムの濃度を変える事で、固さも変わってきます。
カルシウムが多く入っている牛乳やヨーグルト飲料とアルギン酸ナトリウム水溶液を反応させても固まります(と、言っても固まった粒には牛乳は僅かに含まれるでけですが)し、色々とアレンジできるので、自由研究課題にも適していそうです。

簡単にご家庭で楽しめますので、是非試してみて下さい♪
US-10 化学実験ミニパック

US-10 化学実験ミニパック
価格:7,350円(税込、送料別)


タグ:人工イクラ
nice!(6)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 6

コメント 2

北海道大好き人間

本物のイクラと見まがう程良くできているんですよね、人工イクラ。
見分け方は、水の中に入れて白く濁れば本物です。

by 北海道大好き人間 (2013-01-04 11:40) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
この記事を書いた後、日本テレビの1月5日放送の「世界一受けたい授業」でこの反応を使ったパスタを作る実験が紹介されているのを観ました。
面白そうなので、自分でもやってみようと思います。
by optimist (2013-01-07 23:38) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。