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イモガイと同じ毒を持つツマベニチョウ [不思議な生き物・奇天烈生物紹介]

米科学アカデミー紀要に掲載されたツマベニチョウの持つ毒に関する論文がニュースに取りありあげられていました。
Peptide toxin glacontryphan-M is present in the wings of the butterfly Hebomoia glaucippe(リンク)』(PNAS 2012 ; published ahead of print October 15, 2012, doi:10.1073/pnas.1209632109

ツマベニチョウは、日本では宮崎・鹿児島・沖縄などで見られ、東南アジアに分布するシロチョウ科としては世界最大級のチョウだそうです。
今回、その幼虫や成虫の羽などから猛毒が見つかったと報告されたのですが、その毒は、猛毒で知られるイモガイ同様、多種類のペプチドの混合物成分だったそうです。
800px-Hebomoia_glaucippe.jpg
From Wikipedia

この毒は、カエル・トカゲ・アリ・鳥など幅広い捕食者から身を守るのに役立っていると考えられるそうですよ。

イモガイと蝶、全く異なる進化を経てきた生物が、似たような毒を持って捕食したり、身を守ったりするのですから、進化とはなんとも面白いと思えます。


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コメント 2

北海道大好き人間

TB元の「美しいチョウには毒がある」、言い得て妙ですね。

>カエル、トカゲ、アリなど天敵から身を守るのに役立てているらしい。
例えば、毒蜘蛛の巣に引っかかった場合、どちらが強いのでしょうか?

by 北海道大好き人間 (2012-10-22 13:39) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。

訳を全部書いておけばよかったですね。論文のAbstractでは、「The toxin may function as a defense against diverse predators, including ants, mantes, spiders, lizards, green frogs, and birds. 」とあり、アリ、カマキリ、クモ、トカゲ、カエル、鳥といった捕食者から身を守るのに役立っているようです。
といっても、捕獲されてしまったツマベニチョウは、食べられてしまうわけですが・・・。そして毒で痛い目にあった捕食者は、その後ツマベニチョウを餌としなくなる(はず)。
by optimist (2012-10-27 21:14) 

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