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チョウはどう飛ぶの? 東大、超小型センサーで解明へ [科学系よもやま話]

この発表を行なった下山教授と言えば、以前NHKの『サイエンスZERO』で紹介されたのを思い出しました。たしか3年位前の事ですが、当時、昆虫の複眼を応用した小型のセンサーに応用した超小型センサーや、僅かな空気の動きをとらえるコオロギの感覚毛を応用した、空気の圧力変化を感知するセンサーを研究しているという話が紹介されていました。

今回の発表は、後者の風センサーに関してのもののようですね。

このような小型センサーは触覚かわりに、ロボットに搭載する事もできます。また、記事にあるように昆虫などの生物の動きそのものを解析することもできますので、その結果を元に効率的な飛行装置などの開発などに応用する事も期待されるようです。

実際に、これらの研究を元に得られたデータを使って、『チョウ型羽ばたき飛行』についての研究もなさっています。

大型の飛行機とは違い、昆虫サイズの小さな飛行物体を考えたとき、流体の慣性力よりも粘性力が支配的になってくるそうで、常に一定の力出すのではなく、非定常に力を発生する羽ばたき飛行が有効なんだそうです。ただ、制御が難しいそう・・・納得です。

昆虫は何千万年もの時間をかけてより効率よく飛行する方法を極めてきている訳ですから、その技術を昆虫から学ぶ事は有用なのでしょう。
今は未だ電線で繋がっていますが、無線で通信できる超小型センサーが開発されれば、更に様々な応用も利く様な気がします。

それにしても将来は、蜂や蝶型ロボットが飛び回るようになるのでしょうか?



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タグ:東京大学
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コメント 6

yablinsky

ハチは軽く空気の圧縮性を使って、羽ばたいていて、蝶は使っていないように感じます。同じ程度のサイズの昆虫で飛び方の原理が違うのはおもしろいです。
by yablinsky (2010-02-24 23:50) 

optimist

yablinsky さん、こんばんは。
ホント、仰る通りですね。
トンボも羽ばたきの回数が蜂とは違いますし、甲虫類は内側の後羽で揚力と推進力を発生させて、硬い前羽は翼のように、揚力を上げる働きをしていると聞いたことがあります。
それぞれに飛行方法を極めた結果(その他のファクターもあるでしょうが)、今の形に行き着いているってのは面白いですよね。
by optimist (2010-02-25 00:22) 

アヨアン・イゴカー

>流体の慣性力よりも粘性力が支配的になってくるそうで、常に一定の力出すのではなく、非定常に力を発生する羽ばたき飛行
興味深い解説ですね。
by アヨアン・イゴカー (2010-02-27 14:22) 

optimist

アヨアン・イゴカー さん、こんばんは。
気体もそうですが、液体もLがml、更にμl、plと単位が小さくなると挙動が異なってきて、面白いですよ。
実際に我々が理解している摩擦力や粘弾性などは自分の経験を元にしているので、サイズが異なると違和感を感じる事が増えますよね。
by optimist (2010-02-27 22:01) 

北海道大好き人間

人間の目では分からない繊細な動きを、体長僅か数cmの昆虫が当たり前のようにこなし、それを人間が応用するというのも、不思議といえば不思議ですね。
by 北海道大好き人間 (2010-03-09 19:28) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
昆虫自身は全く自覚ないのは、人間と一緒かもしれませんね。人間の体だってロボットを作るとわかるように、非常に良く出来ていますが、自分自身で自覚する事はあまりないですもの^^;
by optimist (2010-03-09 22:03) 

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