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銀河のスベクタクル(A Galactic Spectacle) [科学系よもやま話]

今月10日に公開された、かみのけ座のNGC 4911と前後する上、いまさらな感もありますが・・・今日は、8月5日に公開されたアンテナ銀河(NGC 4038とNGC 4039)の画像をご紹介します。
A Galactic Spectacle(リンク)』
Image Gallery.jpg
Credits:X-ray: NASA/CXC/SAO/J.DePasquale; IR: NASA/JPL-Caltech; Optical: NASA/STScI

アンテナ銀河は、別名触角銀河とも呼ばれる有名な衝突銀河です。地球からの距離は、約6200万光年。NGC 4038とNGC 4039と名づけられた、2つの銀河が衝突して出来ています。衝突したのが、1億年以上前と推測されているそうです。

アンテナ銀河は、銀河の進化を考える上で重要です。現在、銀河は、その一生の間に他の銀河と衝突するのが一般的だと考えられています。それが実際に起こっている分かり易い例が、このアンテナ銀河というわけ。1億年以上前に衝突したこの銀河は、この後4億年程かけて1個の核が形成され、10億年後には完全に一つの新しい銀河となるそうですよ。時間軸が大きすぎて、なかなか実感できませんけど^^;

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡による可視光の観測結果を黄色、X線観測衛星チャンドラによるX線観測結果を青、そして赤外線天文衛星スピッツァーの赤外線観測結果を赤に着色して重ね合わせた、擬似カラー画像です。

上のリンクのNGC 4911は、可視光領域の3波長の重ね合わで、実際の色に近かったのですが、この画像はX線や赤外線の画像も合成しているので、本来人の目では捉えられない姿なんですよ。

このような観測結果の合成画像については、既にご紹介していますが、科学技術振興機構(JST)が製作した『サイエンスファインダー(リンク)』で体感する事ができます。是非一度お試し下さい。

因みに可視光で観測したアンテナ銀河はこんな感じです(1996年、ハッブル宇宙望遠鏡)。
hst_antennae_9734a.jpg
Credit:Brad Whitmore (STScI), and NASA
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北海道大好き人間

宇宙を語る上では、人間の体験する時間なんて瞬きにもならないのですよね。
日食(月食)サロスの寿命(1300年前後)でも、人間の1秒になるかどうかでしょう。
by 北海道大好き人間 (2010-08-21 01:48) 

すうちい

壮大なスケールでいいですね。
上のリンクから跳んで、画像をとってきてデスクトップの背景にしました。^^
by すうちい (2010-08-21 09:28) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
本当にそうですね。宇宙の話題になると、人間の一生の短さというか時間軸の違いに圧倒される事があります。
by optimist (2010-08-21 22:14) 

optimist

すうちい さん、こんばんは。
NASAのアーカイブは、私も良く壁紙探しに使ってます。
よく使うのは、やはり星雲とか星団ですね。
by optimist (2010-08-21 22:16) 

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