地球接近小惑星は予想以上に多様性に富む天体だった [科学系よもやま話]
今日ご紹介するオンは、NASAの赤外線天文衛星スピッツァーによる『地球接近小惑星(NEA)ランデブー・ミッション』に関する発表です。
『Spitzer Finds a Flavorful Mix of Asteroids (リンク)』
Spitzer Surveys Dozens of Near―Earth Asteroids
Credit:NASA/JHUAPL
観測に使用しているNASAの赤外線天文衛星スピッツァーは、昨年5月に冷却用の液体ヘリウムを使いきり、超低温モードでの運用を終了しました。赤外線による天体観測では、観測装置自身の発する赤外線が邪魔となるので、液体ヘリウムで、-270℃に保っているんです。
でも、冷却剤が無くなったといっても、これまで-270℃で運用していたのが-244℃になるだけなので、まだ比較的短い波長の赤外線は観測は可能です。
実際に、今でも赤外線カメラIRACのチャンネルのうち波長が短い3.8μmと4.5μmに関してなら、地上の30m望遠鏡に匹敵する感度を維持しているんですよ。このミッションでも、写真の小惑星「エロス」の他、既に100程の小惑星が、観測されているそうです。まだまだ活躍しているんですね。
既に運用が開始されている、NASAの次世代 赤外線天文衛星WISEも全天サーベイを行いながら、430個の地球接近小惑星を観測しています。
これらの赤外線天文衛星の観測結果が何を教えてくれるのか、とても楽しみです。
現在得られている結果からは、地球接近小惑星が、予想以上に様々な起源を持つと考えられるようです。近い将来、球接近小惑星の起源について、新しい報告が行われるのでしょう。
そういえば、昨日小惑星が二つほど月軌道の内側を通過というニュースもありましたね。
『Spitzer Finds a Flavorful Mix of Asteroids (リンク)』
Spitzer Surveys Dozens of Near―Earth Asteroids
Credit:NASA/JHUAPL
観測に使用しているNASAの赤外線天文衛星スピッツァーは、昨年5月に冷却用の液体ヘリウムを使いきり、超低温モードでの運用を終了しました。赤外線による天体観測では、観測装置自身の発する赤外線が邪魔となるので、液体ヘリウムで、-270℃に保っているんです。
でも、冷却剤が無くなったといっても、これまで-270℃で運用していたのが-244℃になるだけなので、まだ比較的短い波長の赤外線は観測は可能です。
実際に、今でも赤外線カメラIRACのチャンネルのうち波長が短い3.8μmと4.5μmに関してなら、地上の30m望遠鏡に匹敵する感度を維持しているんですよ。このミッションでも、写真の小惑星「エロス」の他、既に100程の小惑星が、観測されているそうです。まだまだ活躍しているんですね。
既に運用が開始されている、NASAの次世代 赤外線天文衛星WISEも全天サーベイを行いながら、430個の地球接近小惑星を観測しています。
これらの赤外線天文衛星の観測結果が何を教えてくれるのか、とても楽しみです。
現在得られている結果からは、地球接近小惑星が、予想以上に様々な起源を持つと考えられるようです。近い将来、球接近小惑星の起源について、新しい報告が行われるのでしょう。
そういえば、昨日小惑星が二つほど月軌道の内側を通過というニュースもありましたね。
たとえ数十mの小惑星でも、仮に地球に落下したら、とてつもないエネルギーになりますね。
なので、事前に探し当ててその軌道を計算しておく必要性があるのですね。
by 北海道大好き人間 (2010-09-09 00:59)
地球に落ちそうな比較的大きい小惑星に関してはアメリカとロシアが観察してましたよね。
KEKの報告をブログに書きました。よかったらご訪問ください。
by yablinsky (2010-09-10 06:56)
北海道大好き人間 さん、こんばんは。
落下したサイズが数十mサイズだと、大変な被害がでるでしょうが、この大きさだと、仮に落ちても大気圏で殆ど燃え尽きてしまうようです。
by optimist (2010-09-11 20:27)
yablinsky さん、こんばんは。
先ほど打ち上げ中継が一段落したところで、拝見させて頂きました。
来年は、是非行ってみようと思います。
写真を見せて頂いて、ありがとうございます。
by optimist (2010-09-11 20:32)