スキッドワーム（テウティドドリルス・サマエ）

フィリピン沖の深海に住む、新種の環形動物がニュースになっていました。

その詳細は、Ｂｉｏｌｏｇｙ Ｌｅｔｔｅｒｓに論文が掲載されています。
『The remarkable squidworm is an example of discoveries that await in deep-pelagic habitats（ｐｄｆファイル）』
※フリーで閲覧可能です。

Ｃｒｅｄｉｔ：Ｌ．Ｍａｄｉｎ，Ｗｏｏｄｓ Ｈｏｌｅ Ｏｃｅａｎｏｇｒａｐｈｉｃ Ｉｎｓｉｔｕｔｉｏｎ

なんとも奇妙に映る特徴的な姿をしたこの新種。数回の調査で、多数の個体が確認されているそうですから、この海域の深海では、ありふれた個体なのかもしれませんね。

体の前に伸びたイカの腕のように見える器官は、呼吸器（鰓）だそうで、コイル状の２本伸びたコイル状の器官が、捕食用の外肢だそうです。更に体側に並んだオール状の突起で泳ぐんだとか・・・。

実に派手な姿ですね＾＾；

2010.11.30加筆
この、テウティドドリルス・サマエ（Ｔｅｕｔｈｉｄｏｄｒｉｌｕｓ ｓａｍａｅ）。分類上は、多毛類（多毛綱・環形動物門）と呼いう、ゴカイやイソメの仲間である蠕虫形の動物に属すそうです。遺伝子解析の結果、その中の、ハボウキゴカイ目クマノアシツキ科（Ａｃｒｏｃｉｒｒｉｄａｅ）に新たな属を設けて、帰属していました（参考：リンク先の論文のＦｉｇｕｒｅ １．）。

同じ、クマノアシツキ科のクマノアシツキは、以下のサイトで閲覧できますので、興味のある方は、ご覧になって下さい。確かに、同じ科だ～って姿をしていますから。

・財団法人　『水産無脊椎動物研究所（リンク）』の無脊椎動物図鑑 ※クマノアシツキは、『環形動物門　多毛綱（リンク）』内に収められています。 ・環境省　吉野熊野国立公園　串本海中公園のＷｅｂ　Ｓｉｔｅ内の『串本海中図鑑（リンク）』も、沢山の大型多毛類を見る事ができます。 ※クマノアシツキの直リンクは、コチラ『クマノアシツキ（リンク）』

タグ：深海

コメント 8

これはこれは面白い新種が見つかったのですね。
by アヨアン・イゴカー (2010-11-29 02:14) 

捕食する2本の手、形といい、イカっぽいですね。
泳ぎ速そう！

by 茶猫 (2010-11-29 16:32) 

何の仲間に分類されるのか、興味がありますね。

by 北海道大好き人間 (2010-11-29 17:16) 

進化の実験的動物ですね。こんなのがいままで生き残っていることがすごいです。
by yablinsky (2010-11-30 23:45) 

アヨアン・イゴカー さん、こんばんは。
まだまだ深海には、不思議な姿の生き物が沢山いそうですね。
by optimist (2010-12-01 00:24) 

茶猫 さん、こんばんは。
俗称のＳｑｕｉｄｗｏｒｍ（スキッドワーム，スクイードワーム）が、まんまイカ虫（Ｓｑｕｉｄ＋Ｗｏｒｍ）ですからね～
本当に、イカみたいに見えますよね。
by optimist (2010-12-01 00:25) 

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
分類上は、多毛類（環形動物門　多毛綱）と呼いう、ゴカイやイソメの仲間である蠕虫形の動物に属すそうです。遺伝子解析の結果、その中の、ハボウキゴカイ目クマノアシツキ科（Ａｃｒｏｃｉｒｒｉｄａｅ）に新たな属を設けて、帰属していました（参考：リンク先の論文のＦｉｇｕｒｅ １．）。
折角のご質問だったので、本文にも追記しておきました。同じ多毛類が閲覧できるサイトへのリンクを貼っておきましたので、よかったらご覧になって下さい。
by optimist (2010-12-01 00:25) 

yablinsky さん、こんばんは。
リンク先にもあるように、無脊椎動物って、あまり知らない生物が多いので、改めてみると、面白いですよ。

by optimist (2010-12-01 00:26)