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国立科学博物館 宝石サンゴ展 [一般公開・講演・特別展等紹介]

国立科学博物館 地球館地下1Fで次に開催される企画展が、『宝石サンゴ展(リンク)』です。

期間は、2011年3月19日(土)~5月29日(日)。G.W.期間中の4月30日(土)~5月5日(木)は18:00まで延長開館(通常は17:00)だそうです。
※震災の影響で、延長開館は中止となっています。ご注意下さい。
主催しているのは、国立科学博物館と高知大学。なぜ高知なのかは、後で説明しますね。

最近はダイビングなどが盛んなので、サンゴと言えば、沖縄県やオーストラリアのグレートバリアリーフなどの暖かい浅海で見られる、サンゴ礁や蛍光色のソフトコーラルを思い浮かべる人が多いかもしれません。でも、元々は、漢字で珊瑚(サンゴ)と呼ばれたのは、宝石サンゴです。

どちらも刺胞動物門花虫綱に属するのですが、サンゴ礁を作るのは六放サンゴ、宝石サンゴは八放サンゴと呼ばれます。サンゴ虫の口の周囲にある触手の数が6本と8本という事からついた名前です。ソフトコーラル(軟質サンゴ)は、大きな群体を作るのですが、柔らかいのが特徴です。骨格が無いわけではないのですが、細かな骨格でなので、全体でガッチリとした構造体を作るという訳じゃありません。

今回展示される宝石サンゴは、暖かい浅海ではなく、深海に生息しているんです(地中海珊瑚のように浅海に生息するものもありますが・・・)。成長速度は、六放サンゴより遅く、わずか1cm成長するのに、50年近くかかる種類もあるんだそうです。

実は、宝石珊瑚は、地中海を除くと日本近海が主漁場で、特に高知県の土佐湾が有名です。赤(紅)珊瑚や、桃色サンゴが300mから500mという海底に生息しているからです。高知沖での珊瑚漁は、百数十年にわたる漁獲により資源の枯渇が心配されていて、2007年に開催された第14回ワシントン条約締約国会議では国際取引規制対象種として議論されました。
紀元前から宝飾品として珍重されてきた宝石珊瑚ですが、深海に生息するだけに、まだまだ分からない事も多いんだそうです。

今回の企画展では、「深海からの贈り物」を、貴重な標本、文化史資料、現代のジュエリー作品などにより紹介し、将来に向けた持続的な利用について考えるとそうです。
今から楽しみですね。


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Haruka・N

科博ではジュエリーと科学絡みの展示が何度も行われていますが、ダイアモンド展の時の警備の凄さは、半端じゃなかったです。
ティアラやネックレス、指輪などが一同に飾られているスペースでのご年配の夫婦の会話、「こんなのしたら、肩が凝るぞ」「凝ってみたいわ」が、今だ忘れられません。
by Haruka・N (2011-03-05 22:34) 

北海道大好き人間

珊瑚だけでなく、今話題のレアメタルの原石なども展示すれば関心を引くかも知れないです。

by 北海道大好き人間 (2011-03-06 10:02) 

optimist

Haruka・N さん、こんばんは。
時価総額が相当な物になりそうですもんね^^;
確かに、分不相応に高い宝飾品を身に着けても、肩が凝るというか、緊張して、疲れそうですw
でも、なんだか仲の良さそうな二人の会話が面白いです。

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
レアメタルの原石は、地球館の地下3Fに展示されていたと思います。
イマイチ地味~なんですよね^^;
by optimist (2011-03-14 20:38) 

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