「あかり」宇宙からの謎の遠赤外線放射を検出! [科学系よもやま話<宇宙の話>]
かな~り賞味期限切れっぽくて、申し訳ありませんが、今日ご紹介するのは、この6月に科学観測を終了した赤外線天文衛星『あかり(ASTRO-F)(リンク)』のデータを解析した結果、宇宙背景放射の予測から外れる、謎の遠赤外線放射が検出されたというニュースについて。
あかり(ASTRO-F)衛星 観測成果 『「あかり」宇宙からの謎の遠赤外線放射を検出! (リンク)』
尚、この観測成果は、米アストロフィジカル・ジャーナル誌(2011年8月10日号)に掲載されています。
『DETECTION OF THE COSMIC FAR-INFRARED BACKGROUND IN AKARI DEEP FIELD SOUTH(リンク)』(The Astrophysical Journal Volume 737 doi: 10.1088/0004-637X/737/1/2)
宇宙背景放射の測定は、観測された空の明るさから太陽系や銀河系内のダストの放射を差し引き、残る銀河系外の信号を調べることで、宇宙初期の放射だけを測定するものです。
今回の謎の遠赤外線放射は、宇宙初期のブラックホールからの放射ではないかとも推測されていますが、今後の大型赤外線天文衛星『SPICA(リンク)』や宇宙背景放射観測ミッション『EXZIT(リンク)』への宿題となりそうです。
この発見があった観測領域は、「南天あかりディープフィールド(ADF-S)」と名付けられた、約12平方度という広大な領域で行なわれたもの。
驚くべきことに、観測値は、最新の銀河進化モデルから推定された宇宙の全銀河による宇宙背景放射よりも、約2倍も明るいと言うのです。
報告によれば、観測されたスペクトルや空間的な一様性などから、確かに宇宙背景放射のかなりの部分は赤外線銀河からなるようですが、それだけでは説明のつかない放射成分が存在すると言います。たかが2倍とはいえ、宇宙の全エネルギーに関わることなので、この差は深刻なのだとか。
今後の更なる研究成果が待たれますね。
あかり(ASTRO-F)衛星 観測成果 『「あかり」宇宙からの謎の遠赤外線放射を検出! (リンク)』
尚、この観測成果は、米アストロフィジカル・ジャーナル誌(2011年8月10日号)に掲載されています。
『DETECTION OF THE COSMIC FAR-INFRARED BACKGROUND IN AKARI DEEP FIELD SOUTH(リンク)』(The Astrophysical Journal Volume 737 doi: 10.1088/0004-637X/737/1/2)
宇宙背景放射の測定は、観測された空の明るさから太陽系や銀河系内のダストの放射を差し引き、残る銀河系外の信号を調べることで、宇宙初期の放射だけを測定するものです。
今回の謎の遠赤外線放射は、宇宙初期のブラックホールからの放射ではないかとも推測されていますが、今後の大型赤外線天文衛星『SPICA(リンク)』や宇宙背景放射観測ミッション『EXZIT(リンク)』への宿題となりそうです。
この発見があった観測領域は、「南天あかりディープフィールド(ADF-S)」と名付けられた、約12平方度という広大な領域で行なわれたもの。
驚くべきことに、観測値は、最新の銀河進化モデルから推定された宇宙の全銀河による宇宙背景放射よりも、約2倍も明るいと言うのです。
報告によれば、観測されたスペクトルや空間的な一様性などから、確かに宇宙背景放射のかなりの部分は赤外線銀河からなるようですが、それだけでは説明のつかない放射成分が存在すると言います。たかが2倍とはいえ、宇宙の全エネルギーに関わることなので、この差は深刻なのだとか。
今後の更なる研究成果が待たれますね。
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我々の知らないところで宇宙は確実に活動していて、地球上で知られている(観測されている)のはほんの一部ということですね。
by 北海道大好き人間 (2011-09-14 18:38)