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水星探査計画『ベピコロンボ(BepiColombo)』 [科学系よもやま話]

水星儀をご披露した時に触れた、水星探査計画『ベピコロンボ(BepiColombo)』。今日は、この計画について、もう少し紹介させて頂きたいと思います。

水星探査計画『ベピコロンボ(BepiColombo)』は、日本とヨーロッパ(European Space Agency(ESA):欧州宇宙機関)が共同で計画中のミッションです。
BepiColomboの名は、イタリアの応用数学者ジュセッペ・コロンボ(Giuseppe Colombo)博士の愛称です。彼は、水星の公転周期と自転周期が3:2となることを示したり、NASAにマリナー10号の軌道を提言したりと、水星にゆかりが深い人物ということで、選ばれたそうです。

探査機が打ち上げられるのは、2014年。日本が開発担当の『水星磁気圏探査機(Mercury Magnetospheric Orbiter:MMO)』と、ヨーロッパが開発担当の『水星表面探査機(Mercury Planetary Orbiter:MPO)』の2つの周回探査機が、ギアナ宇宙センターからアリアン5型ロケットで、同時に打ち上げられる予定です。

『水星磁気圏探査機(MMO)』は、地球を除く太陽系の地球型惑星(水星,金星,火星)の内、水星だが磁気圏を持つ理由を探るべく、水星の詳細な磁場を計測する探査機です。主に以下の調査を行ないます。
・水星磁気圏の構造や運動を観測し、地球磁気圏と比較して惑星磁気圏の普遍性と特異性を明らかにする。
・水星表面から出るナトリウムを主成分とする希薄大気を解析し、その生成・消滅過程を探る。
・太陽近傍の惑星間空間を観測する

『水星表面探査機(MPO)』は、水星表面の地形・組成、重力場・磁場および内部構造を探査します。そこから、水星の起源と進化を解明し、ひいては太陽系最内部における情報から太陽系の起源にも迫ることが狙いです。

因みに二つの衛星は、軌道周期が4:1の関係を持たせて、同期させる計画だそうです。
どちらも軌道傾斜角は90度で、MMOは、近水点は赤道上空400km,遠水点は12000kmの周期が9.2時間。MPOは、近水点は赤道上空400km,遠水点は1500kmの周期が2.3時間という具合です。

JAXAの公式サイトに詳細が載っています。左JAXAのリンクから、TOP > 活動内容 > 科学衛星 > 水星磁気圏探査機 MMO(BepiColombo計画)と進んで下さい。直リンクはコチラです。

願わくば、事業仕分けで減らされた予算のあおりを食らわないで欲しいです。
最初は2011年には打ち上げられ2014年には水星に到着してるはずだった、ベピコロンボ。予算の都合から、またまた延び延び~なんて事が無い事を祈ります。
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北海道大好き人間

これで、先に作った水星儀のもう半分が完成するといいですね。
by 北海道大好き人間 (2009-12-18 19:14) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
ええ、もしMAPが更新されたら水星儀を作り直したいと思います。
by optimist (2009-12-18 23:56) 

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