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空中の電波から微量の電力回収 紙使ったアンテナで成功 [科学系よもやま話<新薬・新技術>]

現在、我々の周囲には様々な電磁波が存在しています。

テレビやラジオ、携帯電話の電波などがそれです。このニュースで紹介されているのは米ジョージア工科大のチームの研究成果、インクジェットプリンタで印刷して作成したレクテナです。
詳しくは、ジョージア工科大学のリサーチニュース『GEORGIA Tech Research News(リンク)』でリリースされている『Air Power: New Device Captures Ambient Electromagnetic Energy to Drive Small Electronic Devices(リンク)』で紹介されています。

勿論日本でも、研究は行われています。
例えば、東京大学大学院情報理工学系研究科 電子情報学専攻 川原圭博氏らによるものです。
NEDOのWeb Site上でも、NEDOの若手研究グラント平成21年度採択テーマとして紹介されています。
電磁波からのエナジーハーベスティングとセンサネットワークの応用(リンク)』
アンテナや回路を紙に銀ペーストインクで印刷する技術は、上でもご紹介したジョージア工科大学が持っているそうですが、この回路で通信用電波をキャッチしてエネルギーとして使おうという研究です。。

この東京大学による環境中の電磁波を電力に変換するレクテナは、今年の夏東京ビッグサイトで行われた『TECHNO-FRONTIER』(2011年7月20日~22日)に出展されていました(ジョージア工科大学との共同開発)。

レクテナとは(Rectifying Antenna)の略。つまり、り電磁波のエネルギーを直流電流に整流変換するアンテナの事です。

紙媒体によるレクテナが面白いのは、紙の上に銀ペーストを含んだインクを印刷することで、レクテナを作っている所。インクジェット印刷しているだけなので、非常に安価に作ることができるからです。

普通の紙がインテリジェント化できちゃうってんだから面白いですね。紙なのに、空間の電波からエネルギーと情報を送受信する機能も備える事が可能って、最早、既存概念で表すところの紙では無いです。

こんな不思議な紙媒体の製品が、市場に登場する日が来るのが待ち遠しいですね。


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コメント 2

北海道大好き人間

受信する電波の周波数によっては、将来、紙でできたラジオとかが誕生するのでしょうか?
まあ、アンテナは紙でできても、スピーカー(コーン紙)以外の部品は紙で作れないのですけれどもね。

by 北海道大好き人間 (2011-08-20 22:51) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
紙ラジオも可能かもしれませんね。実際には簡単なPCのような情報処理ペーパーを作る事も考えているそうです。
by optimist (2011-08-21 21:44) 

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