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エンケラドスの重力場と内部構造 [科学系よもやま話]

既に2週間以上前のネタで申し訳ないのですが、本日ご紹介するのは、土星の衛星エンケラドス(Enceladus)に関する論文です。
The Gravity Field and Interior Structure of Enceladus(リンク)』
土星の衛星エンケラドス(Enceladus)は、表面の氷の下に融解した水の広大な海が存在するという内容です。

既に何度か、このブログでもご紹介している(『土星の衛星エンケラドス』,『地下には塩分含んだ海がある?土星の衛星エンケラドス』)ように、生命の済むかもしれない天体として注目を集めているのは、木星や土星の衛星です。木星のタイタンも有機物が溶けたメタンが存在し、メタンの雲と雨による循環があるので、生命が生息する可能性が指摘されています。
また、エウロパには、その内部に広がる(かもしれない)海に、独自の生命が存在するかもしれないとする説があります。

土星の衛星であるエンケラドスも、同じように生命存在が期待される星の一という訳ですね。
 
これまでも、水や氷を噴出する映像から、地下に海があると考えられてきた土星の衛星エンケラドス。
今回、英科学雑誌、サイエンスに掲載された論文はどのような物かと言うと、探査機「カッシーニ」の重力場測定により、地下に水が存在する可能性高いとするものです。

土星の周囲を公転する間に潮汐力でエンケラドス全体がきしみ、天体内部が温まることで液体の水ができると考えられています。
探査機「カッシーニ」の重力場測定結果を付近の地形や温度データを加味して考察したところ、エンケラドスの南極付近には密度の高い領域、つまり氷と比べて密度が7%高い液体の水が存在する領域がある可能性が高いと結論づけています。地下の海が地表から30~4kmのところにあり、南緯50度まで広がっているとみられるそうです。

もしかしたら、その海に見たこともない生命が命を繋いでいるかもしれませんね。


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北海道大好き人間

ここはやはり、土星探査機を打ち上げて詳細を知りたいですね。
とは言え、SFやアニメみたいに「庭先」というわけにいかないでしょうけれども。

by 北海道大好き人間 (2014-04-22 19:23) 

optimist

北海道大好き人間 さん、こんばんは。
私が生きているうちに探査が行われるだろうな~という感じでしょうか。
生命がいるなら是非その姿を見てから死にたいな^^;
by optimist (2014-05-01 21:19) 

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