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惑星儀を作ってみよう <エウロパ>完成編 [工作]

随分と間が開いてしまいましたが、先日アップした船形地図を使ったエウロパ儀です。
エウロパ儀.JPG
元のMAPは白黒だったのですが、ガリレオ探査機によるエウロパのカラー写真に合わせて、適当に着色しています。この方が雰囲気がでますからね。

設計編でもご紹介したように、木星とイオ,ガニメデの潮汐力により、内部に摩擦熱を溜めていると考えらているエウロパには、氷に覆われた海が存在する可能性が指摘されています。

火山活動は未確認ですが、イオ同様に十分な摩擦熱を蓄えていれば、海底に噴出孔があっても不思議ではありません。木星圏に届く太陽の光は弱い上に氷に覆われているので、光合成を行なうシアノバクテリアは存在しないでしょう。でも、このような噴出孔が液体の海にあれば、高熱性嫌気性古細菌を基にした食物連鎖が存在しているかもしれません。

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惑星儀を作ってみよう <ガニメデ>設計編 [工作]

今回の天体儀は、ガリレオ衛星シリーズ第3弾。第三衛星ガニメデです。

ガニメデの地図も、ヴォイジャーの観測結果を元にジェット推進研究所(JPL: Jet Propulsion Laboratory)のHP(コチラ)にアップされています。
今回も圧縮して軽くした画像(72dpiで印刷すると、8cm発泡スチロール球に貼るとガニメデ儀になります)をアップしておきます。
ガニメデ儀用舟形_72dpi.jpg
「Caltech/JPL/USGS提供のガニメデの地図(1440×720dpi__Data Source:Voyager)を加工して作成」
※画像の著作権Caltech/JPL/USGSに帰属します。また舟形図の無断転載もお断りします。個人的に楽しんでいただく分にはご自由にお使い下さい。

個人的には、ガニメデと聞くと思い出すのは、アイザック・アシモフ作の『ガニメデのクリスマス』。この作品名がタイトルになった初期作品集がハヤカワ文庫から出版されています。
アシモフのSFというと、ファウンデーション・シリーズや我はロボットから続くロボットシリーズのように、地球外生命体が出てこない話をご存知のかたも居るかと思います。でも、この作品のように地球外生命が出てくる短編も結構あるんですよ。

因みに、この『ガニメデのクリスマス』、オチはガニメデの公転周期が7日と3時間 42.6分と短い事を使ってます(どんなオチか気になる方は、ご自身で読んでみてください)。

実際、エウロパはこの半分、イオなどは1/4周期ですから、これらの衛星が木星の周りをいかにブンブン回っているか、想像いただけるのではないでしょうか?
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惑星儀を作ってみよう <ガニメデ>完成編 [工作]

先日アップした船形地図を使ったガニメデ儀が、完成しました。
ガニメデ儀.JPG
エウロパ同様、元のMAPは白黒だったのですが、ガリレオ探査機によるカラー写真に合わせて、適当に着色してみました。

ガニメデの地表をみて特徴的なのは、月のように明るい部分(スルカス)と暗い部分(リージョ)が明瞭に分かれている事でしょう。約4割を占める暗く見える部分は、地殻変動をあまり受けていない古い地域で、約6割を占める明るい部分は、新しい地域だとされています。

何故なら、暗い部分にクレーターが多いのに対して、明るい部分にはクレーターが少ないんです。また明るい部分には溝が多数みられ、エウロパ同様、潮汐力で生じた正断層だというのも、地殻変動を受けた新しい地形という説明になります。

イオ、エウロパ同様に、潮汐力の影響で内部に摩擦熱を溜めているガニメデの中心核は、溶けた鉄から構成されていて、地球と同じような磁場があると考えられています。

このようなガニメデ内部は、ガリレオ探査機による詳細な調査によってかなり確からしい構造が推測されるようになりました。それによれば、ガニメデの内部は地球のようにいくつかの層構造を持つと考えられ、中心から、液体金属質の核,のマントル層(岩石)、水・或いはシャーベット状の氷の層,硬い氷の表層というものです。

エウロパ同様、内部に海が存在するなら、生命が存在するかもしれませんね。

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惑星儀を作ってみよう <カリスト>設計編 [工作]

ガリレオ衛星の天体儀も今回で終わり。今日は、第四衛星カリストです。

カリストの地図も、ヴォイジャーの観測結果を元にジェット推進研究所(JPL: Jet Propulsion Laboratory)のHP(コチラ)にアップされています。
今回も圧縮して軽くした画像(72dpiで印刷すると、8cm発泡スチロール球に貼るとカリスト儀になります)をアップしておきます。

カリスト儀用舟形_72dpi.jpg
「Caltech/JPL/USGS提供のカリストの地図(1440×720dpi__Data Source:Voyager)を加工して作成」
※画像の著作権Caltech/JPL/USGSに帰属します。また舟形図の無断転載もお断りします。個人的に楽しんでいただく分にはご自由にお使い下さい。

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惑星儀を作ってみよう <カリスト>完成編 [工作]

先日アップした船形地図を使ったカリスト儀が、完成しました。
カリスト儀.JPG
これで、ガリレオ衛星が全て完成です。カリストも元のMAPは白黒だったのですが、カラー写真に合わせて、適当に着色しました。

さて、カリストの表面は、エウロパやガニメデ同様、氷の地殻をもつ衛星です。しかし、表面がのっぺりしていて、エウロパやガニメデのようなクラックがないので、地殻変動は激しくないようです。
しかし、その氷の内部でには、深さ10kmほどの海が広がっていると考えられていて、生命が居る可能性も指摘されています。

さて、次はいよいよお待たせしていた土星の番です。お楽しみに♪
※その前に、一回だけ寄り道が入ります。すみません^^;
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惑星儀を作ってみよう ガリレオ衛星 [工作]

次は土星とか行っておきながら、またまた寄り道しちゃいました^^;
すっかり完成しているのですが、なかなか順番が・・・。

先日までにご紹介したガリレオ衛星の天体儀は、全て直径8cmで作りました。ですが、実際の各衛星の半径は
イオ:1822km
エウロパ:1561km
ガニメデ:2631km
かリスト:2410km
です。

と言う事は、それぞれ55mm,50mm,80mm,75mmの発泡スチロール球を使えば大きさの比がほぼ実物と同じになります(およそ6500万分の1モデル)。この場合の木星は、半径2.2mもの大きさになります。

先日ご紹介したように、最近1個単位で販売しているネットショップを見つけたので、全部上記サイズで作って、並べてみました。それが、これです。
ガリレオ衛星の天体儀.JPG
着色したこともあって、比率をそろえると、なんだかリアリティーが増した感じがします。

NASAのWebサイトのガリレオ衛星の写真と比較するとこんな感じです。
ガリレオ衛星.jpg

折角なので、リビングの天井から吊り下げてみようかと思案中です。
ただ、軌道半径まで同じ縮尺にすると、一番内側のイオでさえ半径が13mになってしまうので、この辺りはぎゅーっと圧縮して、比率だけ揃えようと考えています。

さて、次は今度こそ、土星です^^;



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惑星儀を作ってみよう <土星>設計編 [工作]

なんだか、構想から随分経ってしまいましたが、ようやく惑星儀も土星まで漕ぎ着けました。

土星の地図も、ヴォイジャーの観測結果を元にジェット推進研究所(JPL: Jet Propulsion Laboratory)のHP(コチラ)にアップされています。
今回も圧縮して軽くした画像(72dpiで印刷すると、8cm発泡スチロール球に貼ると土星儀になります)をアップしておきます。

一応72dpiで8cmになりますが、私は6cmで作りました。今回に限って6cmというのには理由があります。それは、土星の輪をどうするか?という命題にも関わっています。

土星のリングを何で作るか?は、試行錯誤しました。紙製だと、どうしても歪むんです・・・。で、到った結論がCDを使う方法です。CDをカットして6cmの土星が入るようにします。すると、F環まで作ると約14cmの輪となり、直径12cmのCDを使うと丁度良いんです。CDの端面が見えると結構厚みを感じますが、紙製の輪が更に1cmの幅であるので、横から見ると紙を張り合わせた分だけの厚みしか感じません。
更に、土星の直径は約12万kmですから、6cmにすると20億分の1モデルとキリも良くなります。

土星儀用舟形_72dpi.jpg
「JPL/Caltech提供の土星の地図(720×360dpi__Data Source:Fictitious)を加工して作成」
※画像の著作権JPL/Caltechに帰属します。また舟形図の無断転載もお断りします。個人的に楽しんでいただく分にはご自由にお使い下さい。

また、土星の環の構造は、2007年5月9日にカッシーニが撮影した画像を使ってリング状に加工してみました。
土星儀用リング_72dpi.jpg
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惑星儀を作ってみよう <土星>完成編 [工作]

先日アップした船形地図を使った土星儀がこれです。
土星儀.JPG
苦労しましたが、個人的には納得の出来です♪

土星に近い部分にリングをつけず、虫ピンにしようかとも思いましたが、強度の問題があり、こっちを選択しました。これでも十分に土星っぽく見えるでしょう?気になる人は、黒い部分は切り抜いけば、より実際に近い模型になるでしょう。

ところで、土星のリングは、昨年消失したのをご存知でしょうか?まあ消えたといってもリングの軌道面が地球の方向を向いた。つまり、真横から見えていたために見え難かったという訳です。
これから、どんどん輪が見え易くなり、2017年から再び角度が浅くなって再び2025年に消失します。このような現象は、かのガリレオも悩ませたようです。丁度1612年に土星の向きが変わり地球から環を観測できなくなったからです。

ところで、実際の土星は上下に潰れた扁平(扁平率は0.108)です。赤道と極では、直径が約10%も異なっているのですが、既製品の発泡スチロールを使っている都合上、球として作成しています。まあ、気になるなら、上下からギュ―っと圧縮してしまえば、逸れっぽくなるかもしれませんねw

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月球儀を作ってみよう <月>設計編 [工作]

さて、天体儀も土星まで進みました。この後、土星の衛星をどうするのか思案中。でも、その前に。月球儀を作り直そうと思います。

以前、JAXAのWebサイトからダウンロードした地形図を元に作った月球儀は高低が分かるように色分けされた地形図なので天体儀として他の惑星儀と並べると、なんだか浮いているんですよ~。

そこで、NASA/Naval Research Laboratory提供の月面地図を元に作ってみました。
今回も圧縮して軽くした画像(72dpiで印刷すると、8cm発泡スチロール球に貼ると月球儀になります)をアップしておきます。
月球儀用舟形_72dpi.jpg
「NASA/Naval Research Laboratory提供の月面地図)を加工して作成」
※画像の著作権は、NASA/Naval Research Laboratoryに帰属します。また舟形図の無断転載もお断りします。個人的に楽しんでいただく分にはご自由にお使い下さい。

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小惑星イトカワのペーパークラフト [工作]

一昨日ご紹介した 『小惑星探査機「はやぶさ」』による調査され、サンプルが回収された(かもしれない)小惑星が、イトカワです。

このイトカワのペーパークラフト(上級者用)について、『今週のはやぶさ君
で、紹介されていました。C. S. Clark氏が、B. Gaskell氏の形状モデルを基に作成したイトカワの展開図だそうです。
イトカワの展開図はC. S. Clark氏のウェブサイトから入手できます(リンク)

C. S. Clark氏のウェブサイト(リンク)には、他にも多数の小天体の展開図が掲載されています。球体でないので、惑星儀でも無視していた火星の衛星『フォボス』と『ダイモス』の展開図もあるので、これを使えば作成可能。時間にゆとりが出来たら作ってみようと思います。

さて、イトカワについては、早速ダウンロードして、鋭意製作中です。これがなかなか細かい作業・・・。イトカワだけ作っても誰も分かってくれそうも無いので、はやぶさも一緒に作りたいところ。
因みに、『はやぶさ』のペーパークラフト(展開図)は、月探査ステーション内とISASサイト内から、ダウンロード出来ます。簡単,普通,上級者向け(熟練者バージョン(β版))がありますが、熟練者バージョン(β版)は、ISAS内だけで公開されています。

できれば、熟練者バージョンにトライしてみたい所ですが、時間の都合、日和って普通版でお茶を濁す事にします^^;

<展開図はこちらで入手可能です>※リンク切れしてたらゴメンなさい。
はやぶさファン! (月探査ステーション)』
「はやぶさ」ペーパークラフト(ISAS)
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